人文主義とは簡単に言うと古代ローマの良さに戻って本来の人間性を見つめ直す【教育原理】
前回はルネサンスを簡単に説明しましたが、今回は関係の深い人文主義を簡単にイラストを付けて説明していきます。
人文主義をざっくり言うと、
それまでの時代は、宗教や貴族などの階級に重きを置く社会でしたが、宗教や貴族のない古代ローマの頃の考えに戻って、本来の人間の良さを見てみようよ。ってことです。
人文主義という人間らしさ・個性が認められる主張は、人文主義教育・人文主義的学校の登場にも繋がるので、教育原理でも必須の知識になりますね。
それでは、見ていきましょう。
人文主義とは簡単に言うと古代ローマの良さに戻って本来の人間性を見つめ直す【教育原理】
人文主義って、この漢字だけを見ると、人+文の主義で、ぜんぜん意味分かんないし、なんというか、文学の発達??みたいな先入観を持ってしまいそうですが、そうではないです笑
人文主義の考えがヨーロッパに根付き始めたのは15世紀(1401~1500)頃と言われていますが、
13世紀以前の頃は、ヨーロッパは、宗教と貴族などの身分制度が文化や生活を支配することが多かったのです。
それが、13世紀からイタリアを発端として起きたルネサンスにより、宗教や身分に支配されない、宗教もない古代を思い出し、人間本来の姿を良しとする文化・科学・生活が認められることにより、ヨーロッパの考え方は変換点を迎えることになりました。
ルネサンスの説明は前回のこっちの記事でしています。ルネサンスを理解しないと、人文主義はちょっと難しいので、先に読んでみてください。
https://www.utautaeveryday1.com/entry/runesannsukantannwww.utautaeveryday1.com
ルネサンスによって、宗教・身分によらない、人間らしく、自然を見つめ直す主張を手に入れたヨーロッパは、
強力なイメージを持ちすぎたキリスト教のイメージから脱却して、人間らしさ・人間の良さを尊重する考え方を模索します。
この、キリスト教の強大になりすぎた存在から、人間を解放して、人間らしさを尊重しようとする動きを、人文主義と言います。
そしてこの、強大になりすぎたキリスト教から脱却し、人間らしさを取り戻すために、
今回の記事タイトルにもあるように、人文主義とは簡単に言うと古代ローマの良さに戻って本来の人間性を見つめ直すことを行うんですね。
では、この古代ローマの研究って何なのか?次に見てみましょう。
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古代ローマの考えに立ち返ろう。人間らしさを書いたトマスモアのユートピア
宗教は古代はそれほど大きな力を持っていませんでしたが、その頃のヨーロッパでは、宗教家と貴族が支配する社会で、明らかに宗教が強力になりすぎていました。
宗教は、本当に、人々を身分的・拘束的にするものなのでしょうか?
本来は、人間らしく生きられる世界と共に、宗教があったのでは。
このように、宗教が力を持ちすぎていない、古代ローマの復興・人間らしさの回帰を、人文主義は目指します。
このことを、当時にしては分かりやすく書いたのが、トマス・モアでした。
トマス・モアが1516年に書いた「ユートピア」では、
貴族も宗教家も存在せず、人間が適度に働き・休息や娯楽を楽しむ。そんな理想郷(ユートピア)が描かれています。
※その後、トマス・モアは弾圧されました。
このように、少しずつではありますが、人々は人間らしく生きることを求めるようになりました。
人文主義教育と万能教養人【教育原理】人文主義的学校
教育原理的にはここから人文主義が必要になってくるので、教育原理や、保育士試験などの教育原理科目での理解が必要になります。
さて、人文主義に教育がひっついた人文主義教育は、宗教教育にとらわれず、
また、決まった職業ルートの学習しかしなかった時代でしたが、すべての勉強をしよう。ということで、人文主義的学校が誕生します。
人文主義的学校、、、、、なんだか難しい言葉ですが、とっても意味は簡単です。
普通科 ということです。 全部をまんべんなく勉強する普通科です。
それまでのヨーロッパは、職業別・専門別の教育が多かったので、これは新たな動きだったのですね。
では、各国の人文主義的学校を見ていきましょう。
※日本の「慶應義塾大学」みたいな1つの学校の名称ではないです。日本の普通科学校みたいな総称です。
そしてこの、すべてのこと・人間としてほんらい必要な姿を目指すことから、万能教養人になるための教育と言われました。
この辺りが教育原理で必要になる知識です。
https://www.utautaeveryday1.com/entry/runesannsukantannwww.utautaeveryday1.com
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