エリザベス救貧法のあとの新救貧法を説明1834年【劣等処遇の原則】保育士試験・社会福祉
保育士試験の社会福祉対策として今回はエリザベス救貧法ののちにイギリスで施行される新救貧法を説明します。新救貧法は1834年に成立しています。
新救貧法の目玉は、劣等処遇の原則です。今回、ゆっくり説明します。
- エリザベス救貧法のあとの新救貧法を説明1834年【劣等処遇の原則】保育士試験・社会福祉
- エリザベス救貧法から変更して公費負担をさげる新救貧法を成立したイギリス
- 劣等処遇の原則の落とし穴
- 新救貧法から保育士試験に出るとこ
エリザベス救貧法のあとの新救貧法を説明1834年【劣等処遇の原則】保育士試験・社会福祉
今回は保育士試験の社会福祉の科目から、エリザベス救貧法のつぎの新救貧法を説明します。
1601年施行のエリザベス救貧法は前回の記事で説明したので、こちらをご覧ください。
新救貧法もイギリスです。
それでは、詳しく説明します。
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エリザベス救貧法から変更して公費負担をさげる新救貧法を成立したイギリス
エリザベス救貧法でも、貧民の救済を行うことは行われていたのですが、新救貧法の特徴は、
公的扶助にかかる金額を減らすために、劣等処遇の原則が含まれる新救貧法を成立させたことです。
新救貧法の劣等処遇の原則は、
公的な援助を受けるなら、受けていない人よりも良い生活、良い支援を受けてはいけない。ということです。
劣等処遇の原則の落とし穴
劣等処遇の原則について、見ていきましょう。
劣等処遇の原則は、自分たちでちゃんと生活している人よりも、支援を受ける人の生活水準が上がらないようにする。ということなので、一見、当たり前の方向性にも見えます。
ですが、その【自分たちで生活している世帯】の底辺が、とても大変で危機的な状態だったなら、
その状況より下に設定してしまうと、公的救済をしたとしても、尊厳のない生活状態になってしまいます。
なので、劣等処遇の原則は、一見、当たり前のようにも見える方向ですが、
そのときの状態が悪ければ悪いほどに、支援を受けても結局厳しすぎる状態は変わらなくなる可能性があります。
簡単に、良い、悪い、という判断ができないのが、この劣等処遇の原則です。
しかしながら、イギリスの新救貧法では、世界で初めて、公的な貧民救済に劣等処遇の原則を適用しました。