ほいのーと保育漫画

自作のミニ漫画で保育士試験9科目・実技の内容や保育士の仕事を書いています。

ピアジェのシェマを具体例をつけて簡単に説明(認知構造)。同化と調節

ピアジェのシェマを、花を育ててみる。という例題をつけてイラスト付きで簡単に説明します。シェマは認知構造といいますが自分の認知のつながりのことです。

あなたは花を咲かせることができるのでしょうか。

ピアジェのシェマを例をつけて簡単に説明(認知構造)

ピアジェのシェマを簡単に説明します。

シェマというのは、認知構造のことです。・・・う~ん。この表現は、難しすぎますねえ。


では、こんな状況になったとしましょう。

あなたはホームセンターで花の種を見つけました。

単語だけをとってみましょう。
ホームセンター、花、種 これをシェマというわけではありません。

けど、こう考えると、シェマなんです。

ホームセンターで、花の、種を見つけられる。

ホームセンターと、花と、種の存在が、頭の中でつながりますよね?

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このつながったことがシェマ。図になる。と思えばわかりやすいでしょうか。

このように、シェマとは、認知の構造のことです。

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そもそも認知の意味って知ってる?知る、知っているということ。

シェマ(認知構造)を理解するには、そもそもの認知の意味を知ると簡単。

認知とは、情報をしって自分に記憶することです。

それは、物質に限ったものではありません。

自分の今の感情の名前や、見える物質の名前、今日の天気

ヒトは生きていればたくさんの新しい情報に出会って、それを獲得します。

つまり、認知とは、知ること、知っていることです。


先ほどの、
ホームセンターで花の種を見つけた。

ホームセンター 花 種 という認知が、つながって、あなたにとっての認知構造(シェマ)になっているのです。

シェマとは、認知の構造のことです。

シェマの同化とは、今のシェマを詳しくする経験や知識を持ったこと

シェマの同化とは、それまでのシェマに一致する情報を加えることです。たとえば・・・・

あなたはホームセンターで買ってきた花の種を植えました。

これが同化です。

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いままで持っているシェマに情報として新たな認知を加えることが出来たので、

いままでのシェマと同化させることが出来たんです。

シェマの調節はいままでのシェマに変化を加えること

シェマの調節とは、もっていたシェマの情報を変えてしまう情報が入ることです。たとえば・・・・


あらびっくり・・・
花の種を植えたはずだったのに、玉ねぎが育ちました。

う~ん、バットエンドで申し訳ない。笑

これまでの花が咲くシェマが変わってしまいましたよね。
これが、シェマの調節です。

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(というか、玉ねぎだから、種じゃなく、球根にすべきだったけど、ごめんなさい。)

シェマと同化と調節のポイント

シェマの同化と調節について、ざっくりと理解しましょう。

シェマ → 認知の構造 (知っている情報のつながり。)

同化  → 保有しているシェマに新たな情報が入ってシェマが豊かになる

調節  → 保有しているシェマに新たな情報が入ってシェマが変わった

ピアジェの認知発達段階における。乳児の感覚運動によるシェマの獲得。

さて、シェマですが、提唱したのはピアジェです。

で、ピアジェは、乳児もシェマを獲得する。としました。なので、ここからは、乳児がどうやってシェマを獲得すると、ピアジェが提唱したのか、説明します。

ピアジェは、まず、赤ちゃんの吸綴反射(ミルクを吸おうとする。)

や、赤ちゃんが目を開けようとする。
などの赤ちゃんの感覚運動に注目しました。

で、この感覚運動だけなら、赤ちゃんの世界で終了するんですけど・・・・

ヒトは、外界とかかわりますよね。

赤ちゃんが吸綴反射によって母乳を吸う。

赤ちゃんが感覚的にできることが、新しい情報(ミルク)につながりました。

これが、赤ちゃんがシェマ(認知構造 認知のつながり。)を獲得する流れです。


赤ちゃんの視力が少ないですが、目を開ければ、まぶしさを感じます。

ここでも、赤ちゃんの感覚が、まぶしいという情報を獲得して、シェマ(認知構造 認知のつながり)を獲得しました。

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乳児で考えるシェマと同化と調節

さて、さきほどの例で、赤ちゃんは吸綴反射を利用して母乳を吸うというシェマを獲得しました。

ここで、おかあさんは哺乳瓶を赤ちゃんに与えます。赤ちゃんはこれも吸綴反射で飲むことが出来ました。

哺乳瓶でもミルクが飲める。これは、赤ちゃんのそれまでのシェマと同化することになります。


さて、今回、お母さんは哺乳瓶に麦茶を入れました。

赤ちゃんはミルクと思って飲んだのに、なんだか香ばしい味がします。

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哺乳瓶からはミルクが出る。と思っていた赤ちゃんは、これまでのシェマに変化があります。これがシェマの調節です。

このように、0~2歳。

とりわけ乳児のうちの認知構造、シェマの発達は、感覚的な運動から発達すると、ピアジェは考えました。

シェマの獲得、同化、調節を繰り返して、認知が発達する。

ピアジェは、ヒトはシェマを獲得して、それを同化させ、調節することの繰り返しによって、発達する。としています。

で、この認知に注目して、ピアジェは認知発達の面でのヒトの発達段階を提唱しました。

これは次回の記事で説明しています。