エレンケイとは児童中心の教育を重視し、児童の世紀のなかでこどもの尊重をうったえた教育学者
エレンケイは、スウェーデンの教育学者で、児童中心主義を唱えた人物です。
児童の世紀の著書でもしられていて、児童の世紀の内容である、児童から始まる、児童中心の教育の在り方は、日本も学ぶことになります。
今回の記事でわかりやすくまとめます。
エレン・ケイの教育観
エレン・ケイはスウェーデンの女性教育学者で、こどもの成長にたいしての教育の大切さについて述べた人物です。
教育の大切さ。といっても、教育をすれば良い。と言ったわけではありません。
彼女が唱えたのは、児童から始まる、児童を尊重することができる教育の在り方が重要。ということでした。
詳しくは、彼女が書いた、児童の世紀の内容をたどれば、見ることが出来ます。
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児童の世紀の内容。こどもから始まる教育の在り方
エレン・ケイが1900年に書いた、「児童の世紀」の内容は、子どもたちを自由な環境のなかで、
こどもたちの自発性や、感受性、個性を大切にする教育をしよう。という、まさに、こどもたちから始まる教育の在り方です。
そして、20世紀は児童の尊重の世紀である。として、「教育の最大の秘訣は、教育しないことだ。」と、この本のなかで述べました。
よって、この児童の世紀の本の内容からもわかるように、エレンケイは、児童中心主義を、自身の教育の考えとしてうったえた人物なのですね。
日本にも新教育が伝わった
エレンケイの考えにも沿うことになりますが、
欧米を中心に、この、こどもから始まる教育の視点というあたらしい教育のかたち「新教育」が広まっていました。
新教育は、日本においても、広がりをみせるようになります。
欧米に留学し、日本に持ち帰った新教育。しかし、この時代の日本は、富国強兵の国主導の国家を形成したい時代。
この新教育が日本にしっかりと定着することはありませんでした。
この話は、大正デモクラシーにも代表される、大正自由教育運動の一連にもなるのですが、ここは保育士試験には出題されないので、省きましょうか。
簡単に説明すると、大正デモクラシーとは、
・普通教育をもとめる運動
・差別撤廃への運動
といった、一般民衆の自由と平等を得るための運動でした。時期は、1910~1920年代にあたります。
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エレン・ケイのポイントまとめ
エレンケイは、女性権利の運動家でもありながら、児童の教育、尊重について唱えた人物でもあります。
そんなエレンケイのポイントをまとめました。
いつ・だれが・何のために・何した?コーナー |
エレンケイは、
いつ → 1900年に
どこで → スウェーデンで
なんのために → 児童の尊重と、児童の権利をうったえるために
何をした → 児童の世紀のなかで、児童中心の児童からはじまる教育の在り方について提唱した
また、この児童の世紀が発表された1900年はまだ、子どもの尊重や、権利にたいしての宣言等がありませんが、
第1次世界大戦後に児童の権利に関するジュネーブ宣言、
第2次世界大戦後に世界人権宣言、などと、多数の犠牲をはらいつつ、児童の権利を尊重する社会が形成されていきます。