ルソーのエミールの内容をマンガで簡単に解説。教育観と子どもの発見 保育士試験対策ブログ
今日から何回かに分けて、ルソーの「エミール」を解説します。
エミールは、エミールという一人の男性の半生を書いた物語のような本ですが、
このなかに、ルソーの教育観がたくさん隠されています。
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ルソーが「子どもの発見」と言われているのも、エミールの影響が大きいですよ。
保育士試験では、
・保育原理
・教育原理
・保育の心理学
あたりで出題の可能性があるので、注意して勉強してください。
- ルソーの書いた「エミール」の内容 一人の男性の成長と、自然的な生き方
- 子どもと大人は別物の存在である。
- 子どもは【善】であること かつ、子どもの自発的な行動を尊重
- エミールの問題点とは? 子どもを社会から引き離す表現があった
- ダブラ・ラサって知ってる?
ルソーの書いた「エミール」の内容 一人の男性の成長と、自然的な生き方
ルソーの書いたエミールは、
一人のエミールという孤児の幼少期から青年期のお話です。
この本の中で、ルソーは、エミールの生き方を通して、
ルソーの教育観を説いています。
ちなみに、このエミールの本のなかで、
エミール君は、普通に恋愛して、ソフィーと結婚するところまでいきます。
子どもと大人は別物の存在である。
ルソーは、エミールを通して、
子どもと大人は別物の存在であることを説いています。
この時代(1750年代)は、
フランスや、ヨーロッパでは、こどもはの根源は悪であり、
大人が支配するように、誘導する必要があるとされていました。
大人の行動とかを真似するように、大人が標準仕様として、子どもに教育されていたんですね。
こども向けの教育が無かった。ということです。
つまりは、結果的に、こどもの尊厳が重視されていない時代だったんです。
※ちなみに日本は、この江戸時代の子どもの教育は、寺子屋によって急激に向上しています。
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子どもは【善】であること かつ、子どもの自発的な行動を尊重
さきほども説明しましたが、
そのころ、子どもは生まれながらに【悪】である。
と考えられていました。
しかし、子どもの本来の姿は、善である。と説いたのは、ルソーです。
かつ、ルソーが説いたのは、子どもの自発的な行動を尊重して、自然に育てるように。ということ。
このあたりが、ルソーが当時に、子どもを理解していた証拠で、
かつ、ルソーが、「子どもの発見」と教育学的に言われていることの理由です。
子どもの自主性を尊重するには?
こどもの自主性が大事。
とはいえ、こどもの自主性をどうしたらよいか、なんて分からないですよね。
当時はそんな教材もなかったんです。
そこで、ルソーは、このエミールの中で、
「教育は、子どもの幸福感を優先する」
と説いています。
教育に子どもの気持ちを尊重することも、当時からしたら、新しい考え方でした。
エミールの問題点とは? 子どもを社会から引き離す表現があった
エミールには、問題点もありました。
それは、
・こどもの自主性を尊重して、こどもは自然に育てられるべきだ。
・子どもの本性は善なのだから、大人が無理に自分たちの行動を押し付ける必要はないのだ。
と言ったところまでは良かったんですが、
エミールには、
子どもは大人社会で育つと悪影響だから、子どもは社会から引き離すべき。
と説いたことも含まれいていることが問題でした。
こどもも、大人も、どんな形であれ、社会とつながることで、生活することができます。
なので、子どもを社会から引き離す。ということは、少々、表現が過激すぎたんですね。
この社会から離すべき。
という考えは、現代でも、否定的意見が多いです。
(この記事は、私が教育学の本を沢山よんだ経験で書いています。)
内容が過剰すぎて、ルソーはエミールが原因で逮捕されることに。
さて、このエミールですが、当時のフランスにとって、内容が過激すぎたことによって、ルソーは逮捕、逃亡することになります。
逮捕の原因は、
・エミールに恋愛表現を含めたことでしょうか?
・こどもの自主性を尊重する表現を含んだことでしょうか?
そんなものではありませんでした。
ルソーは、このエミールの最後のほうで、
キリスト教への批判。ともとれる表現を含めてしまったんですね。
さて、エミールについては、1つの記事ではまとめられないので、何回かに分けて紹介することにします。
ダブラ・ラサって知ってる?
今回の記事のなかで、
・子どもの生まれながらの性質は悪である。
・こどもの生まれながらの性質は善である。
という考えが登場しました。
この、善であると説いたのが、ルソーですね。
で、ダブラ・ラサというのは、白紙説のことです。
人は真っ白な存在であり、何かとかかわった行動で、感覚が成長していく。
という考え方ですね。
これを提唱したのは、ロックです。
ロックも、保育士試験によ~く出てくるので、ついでに覚えてみてください。